匠ですから。

SURF IS WHERE YOU FIND IT


ジェリー・ロペス「SURF IS WHERE YOU FIND IT」。
読む前と読んだ後では世界が違って見える。
そんな本にときたま出会うことがありますが、
この本が私にとって久しぶりのそれでした。

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活字中毒患者でさえ読み始めるタイミングを考えてしまう厚み。
それに普段ノンフィクションはあまり読まないのですが、
これはもう夢中になってあっと言う間に読んじゃった。
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ジェリー・ロペスって一般的にはどの程度の知名度なんだろう?
サーフィンの神様・レジェンドと言われている人物で
サーファーならまず知らない人はいないと思うのですが、、、
みなさんは知ってます?

この本はジェリー・ロペスが書いたエピソード集で
自伝的な内容になっています。

感想。


こいつの名前をジェリーにすればよかった!! (←影響されすぎ(爆)。)




                   匠ですから。
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○●○●○●ここからは長くてうざい本の話なので、興味のないひとは飛ばしてね(笑)○●●○○●


私の読書経験からすると、人生のある時期に強いスポットライトを浴びた人が
年を重ねてから書いた自伝って、
ともするとジジイの自慢話になりがちなんですよね。。(出た、黒い発言w)

でもこの本はまったく違います。
むしろジェリー自身はほとんど前に出てこないと言ってもいいくらい。
彼がこれまで体験したことや出会った人々のことが中心で、
それがまた本当にカラフルなエピソードばかり。
ユーモアのセンスもあるし文章も上手なのでつい引き込まれてしまいます。

キャラの濃すぎるサーファーたちのエピソードや
モンスターウエーブと向き合う、まさに「命の瞬間」の話。
死ぬほど叩きのめされても、だれに強制されたわけでもないのに
また必死になって波に向かっていってしまう
サーファーという人種のどこか滑稽な姿。
自分の失敗談や波に対する恐怖心のことも包み隠さず書いてあって。

ジェリー・ロペス級のお方になると、自分のことを自慢したり
エクスキューズする必要がまったくないんだろうなぁ。

一枚の写真も、そこにまつわるストーリーを知ってからもう一度見ると
まったく違って見えてくるのがおもしろい。
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本当にいろんなことを感じ、考えさせられる一冊でした。

サーフィンの歴史って本当にまだ始まったばかりで、でもそのごく短い期間に
サーフィンというものがいろんな意味で滅茶苦茶になってしまっているのではないか…
そんな危機感というか申し訳なさを感じたり。

ハワイアンだったら「フラット」と言い切るであろうプアーコンディションで
偉そうに波のかたちがどう、風がどうとか言ってるのって
なんか恥ずいな。。。ってゆうか、そんな場所でいがみ合うのもめっちゃ寒いな。
ってこれは前からひそかに思っていたことなんだけど
改めてそんなことを思ったり。

別にビッグウェーバーが偉くてへっぽこサーフがダメと言うのではないけれど。
いま自分がサーフィンできるのは間違いなく
“本物のサーファー”である先人たちのおかげだってこと。
んでもって世界は広く、自分は小さいっていうことを
いつも忘れずにいたいと思いました。


サーフィンをしている最中、
突然人生の真理が垣間見える瞬間があります。
その現象をサーフリアライゼーションと言うらしいのですが
こんなテケテケの私でさえ何度もそういった経験をしたことがあります。
ジェリー・ロペス級のお方って、どんな悟り開いちゃってるんだろーなー…。

たとえば

●欲望から解き放たれると、今を生きることができる。
過去への後悔、未来への不安は自分が生み出しているものであって
本当に大切なのは今この瞬間だということ。

●ここぞという瞬間には、選択肢はない。
ただ与えられた課題にあきらめずに全力を尽くすのみ。
そうすることで何かが分かる。

だそうです。
こう書くと抽象的すぎるけれど、ジェリーのエピソードを交えて語られると、
その意味が言葉を超えて自分の中にずしりと入ってきました。



ところで以前からなぜか村上春樹とジェリー・ロペスって
なんか似てるな~って思っていたんです。
顔も似てないし、分野もまったく違うし、なんでそう思うのか分からなくて
強いて言えばコンパクトで締まった体つきが似てるのかなあ
なんて思っていたのですが、この本を読んで謎が解けました。

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お二方共、自分の内面・内なる世界に深く入り込んで行きながら
一方でアウトプットをし続けずにはいられない人間なんですよね。

つまり生きザマっつーか、人生との対峙の仕方が似てる。ように私には見える。
どうでもよい主観ですけど、勝手に納得してスッキリ(笑)。


この本は、読む人によってまったく違った印象・感想を持つ本だと思いますが
私としては今のところBEST BOOK OF THE YEAR 2010です。


※ただし、とにかく誤植が多かった(怒)!
大手出版社だったらありえないでしょー。
良い本だけにそういうだらしなさは残念です。
増刷の際は訂正されていることを祈ります…。




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by umigamechan | 2010-09-28 10:58 | お気に入り

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